Q2-2. Cはいわゆる「一次資料」[1]古文書・古記録など、引用者による加工が施される前の原典資料。詳細は別記事参照にあたる作業だと思いますが、どのように進めましたか?
とにかく資料にあたってコピーや撮影をし、翻刻と読み解きすることの繰り返しです。
現地調査は下記のような感じで行いました。
東京国立博物館の資料館や、東京都立中央図書館の貴重資料室でひたすらマイクロフィルム[2] … Continue readingを見ました。金沢市立玉川図書館の近世資料館で政治文書をさがしたり、兼六園内の成巽閣(当時の博覧会会場)にアポ取りして、まだ翻刻等が世に出ていない史料「博覧会曁博物館履歴」を撮影させてもらったりしました。
他にも乃村工藝社[3]空間創造における、調査・企画・コンサルティング、デザイン・設計、制作・施工 … Continue readingの大阪オフィス博覧会資料室および、石川県立図書館に行って、金沢地域博覧会当時の出版物(ほんもの)を見せてもらいました。
実際の作業は史料を翻刻する→わからないところ調べたり推測したりする→こうじゃないかなと考える(この考えるプロセスはだいぶ指導教員に助けてもらいました)→裏付けとなりそうな史料や論考を探す→補強されたり裏切られたりする→史料に立ち戻って仮説を立て直す… の繰り返しですね。
史料の読み解きと、論考の執筆は同時並行で行いました。まずは博覧会研究者ならみんなおさえているであろう前提整理の部分を先に書き上げておき、金沢地域博覧会独特の史料と論考はそれと並行して進めるか、最後ぎりぎりまで引っ張りました。
次回は研究の面白かった点について伺います。