色々な場所から集めてきた情報を整理するなかでは、ある情報と別の情報が食い違っている、対立しているような状況が見つかる場合もあります。それは書き手の置かれている状況や立場による場合もあれば、純粋な書き間違いによることもあります。不確定の事実に対しては、分からないことは分からない、と留保しておくことも時には大切です。

対立する情報や不確定の情報に対処する方法は状況によって様々です。どの情報が正しいかを選択することも1つの方法ですし、その食い違い自体が重要であるような場合には、2つを併記して書くのが有効な手段の場合もあります。この際に意識しておくべきことは、自分自身が書き手としてどのような立場をとるかという姿勢の違いが文章に反映される、ということです。

最後に、学術的な記述を目指すのであれば、自分の仮説・推測と、他の文献から得られた情報や事実を明確に区別して整理する必要があります。読者に提示するだけでなく、あとで自分で読み返す際にも、別の文献から引用した箇所は常に参考文献を記しておくことをおすすめします。

ちなみに、参考文献を管理することは意外と手間のかかる作業です。大量の文献を管理するツールもあり、Refworksなどが知られています。Refworksは有料ツールですが、学術機関に所属している場合は無料で利用できることもあります。無料ツールとして代表的なものにはMendeleyがあります。利便性は劣りますが、Microsoft Word等にも参考文献を管理する機能が実装されています。