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東京大学 文学部人文学科 哲学専修

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東京大学 文学部人文学科 哲学専修

研究内容

学問概要

哲学の研究においては、哲学の歴史と哲学的考察の二つの柱があります。どちらも、一方が他方の知識を要求するため、切っても切り離せない関係にあります。例えば、「カントの空間概念」を哲学史的に研究するのであればライプニッツやニュートンを背景にします。一方で「カントの空間概念」そのものを考察するには、現代の理論に精通し、何が優れている点なのかを主張できなくてはいけません。それゆえ一人の哲学者を主題に選び、そこから哲学史的研究に発展させる人もいれば、現代の哲学議論を参照して当該の哲学者を評価するといった研究スタイルをとることもあり、千差万別です。

基本的な書籍

哲学史について
熊野純彦『西洋哲学史 古代から中世へ』岩波新書2006.
熊野純彦『西洋哲学史 近代から現代へ』岩波新書、2006.
個別のトピックについて
中央公論新社『哲学の歴史』(全13巻)

留学

自身の専門と関連してイギリス、アメリカ、ドイツ、フランスへと留学する人が多いです。業界で有名な先生がいることや、研究対象の哲学者の草稿を読むためなど目的は様々です。留学の募集などに自分で申し込み、補助金を獲得してから留学することが多いです。
近年は学部時点で留学する人もいますが、大半の人は博士課程以降に留学しています。

時間割・授業

古代と近代の哲学史の講義がそれぞれ1コマずつ必修になります。また古典と呼ばれる著作を原語で教授と一緒に読解、議論をする演習も必修となります。演習は精読を積み重ねるスタイルが主流で、一度に進むのは数ページ程度ですが内容が難しいのでなかなか大変です。
準必修として各先生が各自の専門の内容をより深掘りする特殊講義があります。内容は多岐にわたり、本郷の先生だけでなく他大学から先生を招いてその年限定での講義もなされます。

卒論

卒論でのテーマや主題とする哲学者は基本各人に委ねられます。多くの人は講義で興味を持った哲学者とその著作を一つずつ選択し、解釈するというスタイルをとります。選ぶ哲学者はいわゆる大物が推奨されます。先行研究の蓄積も多く、多様な角度で研究を進めやすいからです。とりわけ大学院進学希望者は必ず大物を選ぶことになります。

高校までの繋がり

高校までの勉強との繋がり

倫理や世界史(特に文化史)で扱われる人物(アリストテレス、カントなど)の思想、並びにそのテクストが主な研究対象です。現代文、数学の「命題と論証」といった分野への理解がテクスト解釈で助けになります。科学哲学や数学の哲学を扱う場合には理科全般や数学全般の知識も有用です。西洋思想がメインであり、東洋思想はほぼ扱われません。

受験で必要な科目

日本史を選択していることが望ましいです。

進路

就職先・大学院進学

特に大きな偏りはなく、幅広く就職しています。哲学科だと不利だということはまったくありません。大学院進学者は各学年の3割程度です。他大学からからの進学者も多いです。修士号まで取得して就職という場合もあります。

関連する資格

特にありません。教員免許を取得する人もいます。第二外国語がほぼ必須なので人によっては独仏語検定を勉強していたりします。

学生の声

楽しいこと

難しくて意味不明だったテクストが明瞭に読めるようになった時や、各哲学者のモチベーションを理解した時は楽しいです。それらのために友人や先輩たちと読書会を開催し、そこで疑問をぶつけたり議論をして哲学的問題についての理解を深める時間はかけがえのないものです。

できないとつらいこと

語学です。英語はもちろんのこと、どの哲学者を扱うかによって必須になってくる言語も変わってきます。ドイツ語圏の哲学者ですと英語やドイツ語での研究が多いためある程度読めるようにしておかないと苦労します。
あとは議論が追えなくなった時には素直に人と話すことです。一人で机に向かうだけでできる学問ではありません。積極的に人と関われる社交力が重要だと思います。

その他

学費・研究費用

書籍の購入は基本自己負担です。ただし有名な哲学者の重要著作の原書の大半は廉価版で購入できるため、他の学科と比較すると入門する際に必要な費用は安く済みます。哲学者によっては全集版がpdfとして無料で公開されている場合があります。ただし研究書や未公刊の草稿に目を通す段階になるともちろんその分の書籍代や旅費がかさみます。

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