研究内容

学問概要

日本の歴史について研究する学問です。日本の歴史全体を研究するというよりは、自身が興味を持った時代・テーマを深めていくことになります。

基本的な書籍

講談社学術文庫『日本の歴史』シリーズ全26巻

留学

研究内容が日本史ということもあり、学部生時代に留学する人はほとんどいませんが、修士・博士課程に進むと、例えば古代史であれば中国など、専門分野に近い外国に留学する人はいます。当たり前といえば当たり前なのですが、「日本史」に関しては他国に比べ日本が一番研究が進んでいるので、国内で充分、という考えもできます。

時間割・授業

古代・中世・近世・近代のうち、自分が所属することになる時代の特殊講義(授業)と日本史学演習(ゼミ)を中心に出席します。それぞれのゼミでは、その年に読んでいく史料が決まっていて、割り振られた担当箇所を自分であらかじめ調べ、それを発表していくことになります。史料の読み方などはゼミのなかで勉強していくことになるので、最初は読めなくても大丈夫です。その他、古文書学特殊講義といって、古文書の読み方を教わる授業もあります。これらの他に、西洋史学・東洋史学・考古学の講義の中からいくつか履修することも求められています。

卒論

わりと自由にテーマを設定できる印象です。ただ、先行研究が膨大な学問なので、実際に書こうとするとすでに誰かがやっていた、なんてことはしばしばあります。事前に指導教員や先輩との面談や卒論構想の発表の場があり、そのテーマで卒論が書けるかどうか、どう内容を書き進めればいいか、などアドバイスをもらえるので、その中で自分のテーマを固めていく形です。

高校までの繋がり

高校までの勉強との繋がり

日本史学に進学すると、古代・中世・近世・近代の中から自分が専門にしたい分野を選ぶことになります。なので、高校日本史を勉強するうえで、自分が一番興味を持った時代を何となくでもいいので大事にしておいてもらえればなと思います。高校日本史がすでに頭に入っていることが前提で授業は進むので、もちろん高校日本史を履修していたほうが良いですが、中には日本史選択ではなかった人もいました。

受験で必要な科目

日本史を選択していることが望ましいです。

進路

就職先・大学院進学

就職先は官公庁、商社、インフラ、交通、マスコミ、出版など様々です。他の学科に比べ、院進する人数が多いのも特徴的です。

関連する資格

社会科(地理歴史)の教員免許取得に必要な講義を受けられます。博物館関係への就職を考えている人は、学芸員資格を取得しておくのも良いかもしれません。

学生の声

楽しいこと

高校時代に教科書や資料集から漠然と知識を得ていた世界が、史料を通して実際に見えてくるようになる瞬間は本当に楽しいです。学生たちは学部・院・時代に関係なくひとつの研究室に集まり和気あいあいとしています。ゼミによっては年1回の旅行があります。

できないとつらいこと

昔の文字は今と使い方が違ったりするので、史料の中に出てくるたった1文字の漢字の意味に数時間頭を悩まされたことがありました。でもその分、理解できたときはとてもスッキリしますし、何年経っても覚えていたりします。

その他

学費・研究費用

1冊の本の値段がそれなりにする分野です。図書館や研究室で借りられる分は買わずにコピーで済ませてしまうのも一つの手です。また、ゼミ発表の資料が膨大な数になるので、コピー代にそれなりに持っていかれます(最初に3,000円分くらいのコピーカードは配られた気がしますが)。