研究内容

学問概要

美学は美とは何かを考える、哲学の中の一分野です。一方で芸術学は、芸術に関する理論や作品の分析等が主な研究のテーマとなります。絵画、演劇、舞踊、映画、文学等、あらゆる分野のあらゆる時代の芸術と呼ばれるものが研究対象となり得るため、学生の書く論文のテーマも非常に多岐にわたります。近年ではゲームやアニメ等をテーマにする学生も見られます。

基本的な書籍

小田部胤久著『西洋美学史』東京大学出版会、2009
佐々木健一著『美学への招待 増補版』中央公論新社、2019

留学

大学のプログラムを利用して留学をする学生もいますが、学部生の間に留学する人は多くはありません。

時間割・授業

主な必修の授業は、美学概論等のタイトルで行われる講義と、週1回行われるゼミ形式の授業です。前者は概論といいつつ担当教授の専門分野に偏ったものである場合が多いため、本当に概論を知りたい場合には概論書を自分で読んだほうがよいと思います。後者は、課題となる文献が割り当てられて、担当者がそれを読んでまとめて発表し、その場で議論をするというものです。美学芸術学のカバーする範囲が広すぎるため、自分が興味のある分野の授業が学科内で開講されていないことが多く、学生は他の学科や他の学部の授業から近いものを探して受講することも多いです。

卒論

美学芸術学として扱われる範囲が広いため、学生の研究も多岐にわたり、テーマはかなり自由に設定することができます。哲学・思想的なテーマを設定する学生は少なく、特定分野・特定作品についての研究をする人が多いです。過去の学生の論文の題目は、研究室のHPで見ることができます。

高校までの繋がり

高校までの勉強との繋がり

つながりが強い教科としては、美術・音楽・倫理が挙げられます。美学は哲学の中の一分野であるため、哲学に関する文献を読むことに慣れておくとよいかもしれません。「美学芸術学」という名前から時々誤解されますが、美術や音楽の実技ができなかったとしても、興味を持っていれば特に問題はありません。また、読める文献の幅が広がるため、語学は得意であるに越したことはありません。

受験で必要な科目

特になし。

進路

就職先・大学院進学

官公庁、マスコミ、IT企業など、就職先は多岐に渡ります。美術館等に就職する人もいますが、多くはありません。院に進む学生は毎年学年の1~3割程度です。

関連する資格

社会科の教員免許や、学芸員や図書館司書の資格に必要な講義が受講できます。

学生の声

楽しいこと

様々な興味関心を持った学生が集まるため、それぞれの研究テーマの話を聞いたり、授業で議論をしたりするのは純粋に楽しく、刺激になります。扱うテーマが広い研究室だからこその楽しみだろうと思います。

できないとつらいこと

先行研究の論文を読み解くことが研究の基礎となるため、ある程度難しい文章を読むことに耐えられないと辛くなると思います。また、研究テーマによっては海外文献を読んだほうがよいこともあるため、語学ができるに越したことはありません。

その他

学費・研究費用

研究の基本となるのは本です。大学内の図書館や研究室には、基本となる資料はかなり揃っているので、その範囲であれば出費は必要ありませんが、大抵は追加で資料を買う必要が出てきます。専門書や図版等は値段の高いものが多く、買うとなればそれなりの出費になります。また、資料を探すために地方の美術館等に行く場合などは旅費が必要となってきます。

公式HP

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