研究内容

学問概要

私が卒論を書いている文化政策学では、幕末に西洋諸国と正式に交流を始めて以来、日本が国際社会の中でどのように振舞おうとしてきたのか、また国内ではどのような変化があったのかということについて、明治期の万博や博物館の発展などを通じて考えています。また、現代の問題(世界各地の少数民族や文化遺産に関する問題など)も重要な研究対象であり、時代・分野ともに幅広い範囲で学んでいます。

基本的な書籍

※文化政策学分野について
吉田憲司『文化の「発見」――驚異の部屋からヴァーチャル・ミュージアムまで』岩波書店、2014年。
稲賀繫美編『異文化理解の倫理にむけて』名古屋大学出版会、2000年。

留学

そもそも教育学部全体の人数が少ないため、留学する人の数自体はあまり多くないと思いますが、各自の興味関心に応じて留学する人は一定数います(今はコロナ禍で留学が非常に難しくなっています)。

時間割・授業

教育学部は1回生のときに受けられる専門科目が非常に少なく、主に2回生以上から専門科目を履修するカリキュラムになっています。2回生が終わるときに「現代教育基礎学系」「教育心理学系」「相関教育システム論系」の3つのコースから1つを選び、3回生から分かれます。3回生または4回生で卒論指導をお願いするゼミ(研究室)を選びます。こんな感じで進みますが、必修科目は他学部に比べて少なく、自分の興味に応じてかなり自由が利きます。

卒論

私が卒論を書いている文化政策学の場合は、文化に関することであればかなり自由にテーマを設定できます。他の研究室でも、友人を見ているかぎりかなり幅広く自由にテーマを決めている印象があります。自分の関心が何かじっくり考えて学習を進め、その関心事に適した環境を探すことが大事だと思います。特に入学後であれば、気になる分野の授業を受けたり、先生に相談してみたりするのも良いと思います。

高校までの繋がり

高校までの勉強との繋がり

私が所属する「相関教育システム論系」というコースには、教育社会学、メディア文化論、文化政策学など非常に様々な分野の研究室があり、入学後に自分の興味関心に応じて選びます。関心事は大学の授業を受けるなかで変わることもあると思うので、高校のときは意識的に幅広く勉強しておくのが良いかと思います。(英語はしっかり勉強した方が良いと思います)。

受験で必要な科目

特になし。

進路

就職先・大学院進学

教育学部全体では、大学院進学者より就職する人の方が多いです。就職先は本当に人それぞれで、大手企業がやや多いのではないかと思います。「教育学部」の名前ゆえによく勘違いされますが、学校の先生になる人は多くありません(もちろん先生になる人もいます)。

関連する資格

教育学部では司書資格や教員免許、学芸員など色々と資格をとる人がいます。なお、教育学部だからといって必ず教員免許を取るわけではありません。

学生の声

楽しいこと

何か新たな気づきがあったときが一番楽しいです。今まで多くの先生方が論じてきた問題でも、別な角度から見ることで新たな発見ができたり、これまで見過ごされてきた史料に注目することで意外な事実を発見したりする可能性は十分にあります。

できないとつらいこと

どの学問でも同じだと思いますが、資料やデータ集めが極めて重要なので、地道な探索が苦手な人はつらいかもしれません。しかし、結局は「慣れ」の面も大きいので、勉強していて少しでも「楽しい」と思えたら、多少困難があっても乗り越えられる人が大半だと思います。

その他

学費・研究費用

京都や奈良は歴史資料がたくさんあり、京大の図書館は貴重書もかなりそろっているため、図書購入費や旅費などはあまりかからないように思います。しかし、研究テーマによっては各地に行くための費用がかかる場合もあると思います。おそらく一番お金がかかるのは史料・資料のコピー代だと思います。