Q3-3. プロ/アマが曖昧な状態は、人文系にとって追い風でしょうか。
こういう状況は人文系の方がやりやすいですよね。理科系は実験設備がないとできないので。設備が十分な大学に入れるかで決まってしまう部分もあり、制限が多いと感じます。人文系は基本的に一人でできるはず。情報は世界各地のものがどこでも手に入る状況なので、興味があるのにやらないという言い訳はできない、好きなのにどうしてやらないの?ということになってしまいますよね。
──例えばどういう状況が考えられますか。
例えば、考古学は発掘調査に参加することができる。あまり知られていませんが、アルバイトがいっぱいあります。素人で好きでやっている人はいっぱいいて、そこから研究に進んでいった人もいます。実はイギリスでも考古学はアマチュアが多い分野です。ロシアはソ連時代からの流れとして、高校生・大学生が長期休みに手伝う、みたいなことがあったりもします。
日本だと業界になっていて、発掘調査会社があります。法律で決まっている調査を行うわけですね。埋蔵文化財センターなどがアルバイト募集してたりもしますし。主婦が発掘調査にアルバイト参加して、土器で論文を書いていたりみたいなことをやっています。
他にも文学・哲学系はやりやすいかもしれません。
最後は研究の今後について伺います。次回に続きます。