──今後のことを聞かせてください。修士のあとは博士に進むつもりでしょうか?
はい、博士号を取りたいと思っています。
──どうして博士号をとりたいのですか?
どうしてなんでしょう…前職を離れるとき、「どうして(そこまでして)博士号がほしいのか?」といろんな人から聞かれましたが、正直僕もよくわかりません(笑)
ただひとつ言えるとすれば、僕は学問に感謝しています。人生で迷った時や苦しい時に、何かに救われた経験がある人は多いと思いますが、僕の場合はそれが学問でした。なので、そんな学問に認められたいという気持ちがあります。博士号は「あなたは学問に貢献したで賞」だと思っています。だから博士号をめざして頑張りたいのかもしれません。
──今後も仕事と両立して研究を進めるつもりですか?
そのつもりです。仕事も研究と同じくらい好きですし、仕事は仕事で自分の目指したい姿があるので、可能な限り両立したいなと思っています。人生は有限なので、状況に応じてリソースの分配率は変わっていくと思いますが、なるべくどちらにも関わり続けられる人生がいいなと思っています。
──両立するケースはかなり珍しいですよね。「そこまで研究したいの?本読むくらいでよくない?」みたいな意地悪な質問とかされませんか?(笑)
そういう質問をされたことは幸いなことに一度もありません。
ただ、仮にそういう質問が来た場合、どう返そうかな…「本で済む人はそれでいいと思う、でもそうじゃない人も稀にいるんだよ」とかですかね(笑)
まず、自分の問いにまっすぐ答えてくれる本が必ずあるわけではないです。そういう本を見つけられたラッキーな人ばかりではないので、アンラッキーな人は研究するしかないのかなと思います(笑)
また、新たな学知を生産する喜びは、本を読むことでは決して得られないものだろうと思います。万人が研究すべきとは思わないので、研究しなくてもいいと思う人はしなくてもいいと思います。研究が好きな人をぜひ温かく見守ってほしいですね(笑)
──なるほど、そんなNさんの今後も応援していきたいと思います!今日はありがとうございました!
こちらこそ、ありがとうございました!