火曜日, 4月 16, 2024

会社名  :株式会社ジブンジンブン

設立   :2024年4月1日

ホーム一冊より二冊多様性を考える

多様性を考える

はじめに

2015年に策定されたSDGs(Sustainable Development Goals)でも、多様性の考え方を基礎に置いた17の目標が掲げられています。そもそも「多様性」とはいったいなんでしょうか。それは誰からみた多様性でしょうか。なぜ多様性が必要なのでしょうか。流行っている言葉だからこそ、今一度立ち止まって、多様性が目指すものをゆっくりと考えてみませんか。

『多様性との対話 ダイバーシティ推進が見えなくするもの』

著:岩渕功一
青弓社

昨今、国内の企業ではダイバーシティ推進と称して、女性や様々なSOGI、外国籍など、「マイノリティ」とされてきた人々の雇用を増やすところが増えています。しかし、それらは本当に「多様性」の推進なのでしょうか。例えば企業の体面にとって都合のいい人材を集め、「受け入れやすい」マイノリティを選択しているだけではないでしょうか。多様性が推進されることで、かえって新たな差別を生み出している現実に焦点を合わせた一冊です。

『台湾生まれ 日本語育ち』

著:温又柔
白水社

多様性が取り沙汰されるのに呼応するように、「日本」「日本人」とは、という主張も増えてきました。この主張が行われる時、見落とされてしまう/無視されている「マイノリティ」がいます。それは、日本語で読み書き話し、思考するけれど「日本人」ではない人、親子で第一言語が日本語とそれ以外の言語に分かれている人たちです。彼らは国籍は日本ではないけれど、日本語を操り、日本で生活しています。この「マイノリティ」に属する筆者は、台湾で生まれ、日本に成長し、日本語で思考を行う台湾人です。彼女の人生と思考、家族と「国」の歴史を辿りながら、見ていなかった既にある多様性に気付く一冊です。

まとめ

「多様性」という言葉は、マジックワードかもしれません。口にするだけで何かが解決した気になってしまうという点で。
口当たりのいい言葉を簡単に口にしたときに零れ落ちてしまうものを丁寧に拾い上げるのも、人文学の一つの営みと言えるでしょう。多様性の文字を見たときに、「ムムッ、本当かな」と少し立ち止まって考えることができるようになれば、それは既に「人文学」をしているかもしれません。

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