ジンブン独学ノートの実践編では、実際の研究について紹介します。研究へのモチベーションから、どのように日々の調査行われているのかまで、インタビュー形式でお届けします。
第六回は地域博覧会研究のHさんです。
大学の外での研究
Q5-1. 大学の外で学ぶ上で難しい点はあるでしょうか?
検索を味方につければけっこういろいろできるようになっているので、ある程度までは調べものは進むはずです。
ただし「調べもの」の次に「考える」や「書く・伝える」には技術と批評が必要なので、大学の外だととたんに難度が上がるところかもしれません。歴史学なら歴史学、比較文学なら比較文学のベーシックな考え方があるし、自分だけで考えて行き詰ったり変な尖り方をしてしまうよりは、先人が残してくれた技術でショートカットかつ精度を上げるほうが望ましいと思います。
「書く・伝える」に関しても、添削やフィードバックを受けることで、自分のものの見方や伝え方のクセや弱点を知ることができますね。個性なのか、ただの勉強不足・偏りなのか、自分だけではわからないことがしばしばです。
自分が特定の価値観や文化の中で生成された産物であることを常に意識させられる環境に身を置き、それを超えようとする努力を繰り返さないといけない(し、自分ももっとそうしたかったです)。