研究内容

学問概要

社会学は、「社会」を研究する学問です。ここでいう社会とは人と人との関係が組織化、制度化されたものを指しています。つまり、人間同士が関わり合って生じるすべてのテーマが研究対象なのです。
凶悪犯罪はなぜ起きたのか?(犯罪社会学)
日本の女性活躍は遅れている?(ジェンダーの社会学)
住みやすい街って何?(都市社会学)
これらは全て社会学専修で研究することができます。

基本的な書籍

豊泉周治・伊藤賢一・出口剛司 ・鈴木宗徳『私をひらく社会学』(大月書店)
内田 義彦『読書と社会科学 』(岩波新書)

留学

例えば「諸外国と日本で、家族の在り方を比較する」なんていう研究もあります。海外の文化・風俗を研究対象に選ぶ場合は、自らをその環境に置いてみることも必要になるかもしれません。
学科として、外国語の習得が必須という訳ではありませんが、何でもOKな雰囲気なので自由に留学もできます。

時間割・授業

アンケートによる定量調査、現地に足を運んで関わる人々にインタビューをする定性調査、この両方を含む「社会調査」を重視する学問です。これらの調査にあたっては、関連文献の収集、調査対象へのアポ取りなど入念な準備が必要となり、それなりに時間も取られます。
前述のように、学問としてカバーする範囲がとても広いので、他学科の講義も積極的に取ることで視野も広がり、学生生活が楽しくなると思います。

卒論

卒論のテーマ決めの自由度は極めて高いです。
近年、社会学専修の最も優秀な卒業論文に贈られる、クローネ賞を受賞した論文には下記のようなものがあります。
・女性向けアダルト動画の文化社会学 -視線と真理をめぐって-
・戦後約70年間の東大女性の人生
・多形的な『私』の承認をめぐって -X ジェンダーの語りから-

高校までの繋がり

高校までの勉強との繋がり

高校の授業と直接的につながるわけではありませんが、歴史・政治・文化を最低限知っていることは大切だと思います。また、アンケート調査の結果を分析する、などの作業もあるので、数字も苦手ではない方が良いでしょう。東大入試を突破していれば特に心配ないと思います。

受験で必要な科目

特になし。

進路

就職先・大学院進学

マスコミ、出版、コンサル、金融などの分野に卒業生を輩出しています。1割程度は大学院に進学します。
社会を俯瞰的に見ることを学ぶと言うだけあり、テレビ局や新聞社に毎年複数の学生が就職していることは一つの特徴です。

関連する資格

社会調査士の資格に必要な講義を受けられます。

学生の声

楽しいこと

社会学を学ぶと、今世間で話題になっているニュースに対して一歩下がって、俯瞰して見る癖がつきます。また、先生方や学生も、社会の様々な事象、人間活動に興味がある人たちなので、好奇心旺盛で幅広い知識を持ったメンバーが多く、楽しいです。

できないとつらいこと

調査対象者とのやり取りが多いので、質問の仕方やデータ分析の方法などを身につける必要がありますが、これらは講義の中で習得できます。特殊な技能はあまり必要とされません。

その他

学費・研究費用

資料に関しては、図書館や社会学研究室の所蔵で十分カバーでき、高額な専門書の購入が必要になるケースは少ないです。インタビュー調査などのため先方に出向く場合は旅費などがかかってくる場合もあります。